今回の卓話
皆さまこんにちは。ご紹介いただきましたJTBの横山と申します。JTBクルーズ本店で、海外のクルーズのパッケージツアーやパンフレットの作成、全国のお客様にクルーズをご案内させていただく仕事をしております。
クルーズは一度乗船されると多くの方はリピーターになります。船旅は楽しい旅行であり、非常に楽な旅行です。乗船すると、最後までずっと同じ部屋で過ごせるからです。例えば、バスでヨーロッパ移動する場合、何百キロも長時間、座りっぱなしで疲れます。ところが船の場合は、夜寝ている間に移動ができるのです。
朝、港に入ると、船は日中ずっと停泊しています。観光や散策、買い物を楽しみ、夕方船に戻り夕食となります。船の中では、劇場でショーを楽しんだり、バーやラウンジでお酒を飲んだり、外国のクルーズ客船であればカジノで遊ぶこともできます。そして部屋に戻られた夜間に、船は次の目的地に向かって進み、翌朝目覚めると次の寄港地に到着しているので、身体への負担が少なく旅行ができるのです。
船旅のお客様の平均年齢は64.5歳です。60代、70代が多く、80代90代の方も乗られています。年配のお客さまが多いのは、バスや新幹線、飛行機での移動よりも、船なら楽に移動できるからでしょう。一度船に乗ると、身体の負担が少なく、船内には遊べる施設や色々なレストランがあり楽しいと実感され、次の旅行も船でというリピーターになっていただいています。
日本のクルーズ船、飛鳥IIの場合は、ほとんどのお客様が日本人です。日本語が通じるし、和食も出るし、大浴場もあるし、チップという制度もないので、日本と同じ感覚で過ごせます。一番長いものでは、約100日間で世界一周するクルーズがあります。船は飛行機ほど速くないので時差ボケを感じることがありません。飛行機で1時間の距離を船は1日かけて移動するので、時差ボケという身体への負担がなく世界各地を回ることができます。
外国のクルーズ船は、5万トンと小型の飛鳥IIに比べると大きい船が多く、10万トン、15万トン、世界最大で22万5000トンという船もあります。大きな船内にレストランが20カ所くらいあり、1500名が入れる劇場でミュージカルを楽しむことができます。
クルーズは長くて高いので自分には縁がないと思われている方が多いのですが、期間が短く代金が安いものもありますので、一度は船旅を体験していただきたいと思います。
(クルーズ紹介映像)
映像のナレーションに「何でもできる自由」と「何もしない自由」というフレーズがありました。船旅の良いところは、ご自身のペースに合わせて旅行できることです。船の中では基本的に自由です。何かをしなければいけないという場面はほとんどありません。港に着いても、船から降りるか降りないかは自由です。
船内では日中、ダンス教室や映画の上映などのイベントが用意されています。ご夫婦で乗船されても船の中では別行動という方もいらっしゃいます。つかず離れずで、食事の時だけ合流するという過ごし方もできます。
日本では年間32万人が船旅に参加されています。10年前の倍くらいの人数になっています。いずれは50万人、100万人になると言われています。人口が日本の約半分の英国では年間150万人がクルーズに参加しています。日本では、クルーズはまだ身近な旅行ではないかもしれませんが、いずれは多くの人が参加する身近なものになるのではないかと思います。
船旅というと、タキシードやドレスが必要、晩餐会が毎日というような堅苦しいイメージがあるかもしれませんが、今のクルーズは違います。日中は普通の恰好で構いません。クイーン・エリザベスであっても飛鳥IIであっても、Tシャツや短パンのような、リゾートホテルで過ごすような服装で全く構いません。夕食の時間にはドレスコードが設けられています。しかし、毎日タキシードやドレスを着る必要はなく、普段の服装での夕食が半分以上です。1週間程度のクルーズであれば2回ほどドレスアップする夕食がありますが、男性は普通のスーツにネクタイ、女性はスーツかワンピースで構いません。思ったよりも堅苦しくなく、楽しんでいただけるのが今のクルーズです。
外国のクルーズの場合は、お客様の98%程度が外国人ですので、船の中では英語になります。英語は苦手という日本のお客様のために、各旅行会社の添乗員が色々とお手伝いいたします。今では横浜や神戸から乗船できる外国のクルーズ船が増えており、その場合は日本のお客様が多くなり、あまり言葉の心配をせずに楽しんでいただけます。
船内では、朝のラジオ体操から始まり、マッサージやクイズ大会、チェスの大会、ダンス教室など沢山のイベントが催されています。クルーズの代金には、朝昼晩の食事や船内でのイベントがすべて含まれています。クルーズは高いと思われがちですが、色々なものが代金に含まれているのでお得です。
一度ご参加いただけると、新たな旅行の選択肢の幅が広がるので、近い将来のご旅行の中に船旅を加えていただければ大変ありがたいと思います。 私からのお話は以上となります。 誠に有難うございました。
質疑応答
Q: 一人で参加しても船旅を楽しめますか? A: おひとり様、特に女性1名での参加は多いです。女性に比べると、男性1名の参加は少ないほうです。部屋はツインを使うので少し割高の代金になります。船内では「おひとり様大集合」という出逢いの場を設けるイベントもあります。
Q: 船内でのトラブルや困ったことについてお聞かせいただけますか? A: 日本の船では高齢のお客様が多いため、自分の部屋がわからなくなって夜中に徘徊されたり、最後の夜に荷物を全部入れてスーツケースを出して、翌朝、着替えがないことに気づいて、パジャマのまま下船される方が時々いらっしゃいます。事前にきちんとご案内しなくてはと思います。
Q: 瀬戸内海のクルーズについて話を聞かせてください。 A: 風光明媚な瀬戸内海ですが、以前は夜しか通れませんでした。今は日中も通れるようになり、外の景色をご覧いただけます。ただ、狭いところに定置網などが張られているので、船が通れる時間は厳しく制限されています。瀬戸内海に限らず、船が通れる道や時間はかなり制限があります。船長や乗組員に話を聞くと色々教えてくれるので、それも船の楽しみの一つかと思います。
【卓話編集後記】
今回の卓話では、クルーズの旅の魅力を、映像を交えてご紹介いただきました。クルーズの過ごし方には「何でもできる自由」と「何もしない自由」があり、各人が自分らしい旅を楽しめること、特に、時差ボケに悩まされずに各地を回ることができるのは、とても魅力的だと思いました。幅広い人々のニーズに応えて、高齢者も独身者も楽しめるイベントが用意されており、家族や友人と一緒に参加しても、一人で参加しても十分に楽しめるというクルーズの旅に、出席された会員の方々も大いに関心を持たれたようでした。
