今回の卓話
株式会社Mimmyの関根と申します。自己紹介も兼ねてお話させていただければと思っております。
私は、子供たちに毎日Zoomをつないで世界中を見せて、子供たちの興味を世界に広げていくという事業を行っています。今日のテーマは「幼少期の多様性教育について」です。幼い頃に世界を知り、色んなことを学ぶことが非常に大事だと考え、2019年に創業して以来、このサービスを展開しています。
私自身は大学卒業後に旭化成ホームズに入社し、住宅営業からスタートし、海外事業に携わり、主にM&Aの事業などをやっておりました。私自身は生まれも育ちも日本です。海外で事業をやることになったとき、言葉の壁はなんとかなりましたが、倫理観や宗教観などの相手の心の奥の部分で文化の違いを感じることが多くありました。こうした多様性は幼いころから培っていくこと、小さいころから世界を知ることが大事だと考えて今の事業をスタートしました。
会社のミッションは、「“こどものせかい”を地球規模にひろげる」ということです。コンシューマー向けのビジネスですが、メインの顧客は未就学生の5、6歳から7歳、8歳、9歳くらいまでの子供たちで、彼らを対象としたMimmyアドベンチャーというサービスを提供しています。これは世界とつながる双方向コミュニケーションとして、Zoomを使って、夕方5時から8時に15分刻みで世界各地とつないで、子供たちが外国の方たちとコミュニケーションをとる機会を作っています。今、子供には世界に羽ばたいていってもらいたいという親御さんが多く、昨年11月で累計参加者数が10万人を突破しました。
このサービスの特徴は、10分という短い時間、Zoomで世界各地とつないで双方向のコミュニケーションを子どもたちに提供している点です。例えば、子供たちが興味を持つ虫であれば、マレーシアにいる世界的に有名な虫のブリーダーとつないで、子供たちの世界を広げるといったことをしています。
実際のコンテンツの一部を皆様と共有させていただきます。森林や熱帯雨林の減少という問題については、インドネシアの方とZoomでつないで、食品用の油を作るためのパームツリーを取り上げて、子供たちに現状を知ってもらっています。皆さんご存知のボルネオ島は世界で一番生物多様性が豊かな場所だと言われていましたが、今、熱帯雨林の減少が顕著に表れている場所でもあります。パームツリーを栽培するために、森林を破壊して人工的に道を作っています。パームツリーはマネーツリーとも呼ばれるほど儲かるので、農園拡大の投資が進み森林破壊が止まらないという現象が起こっています。私たちはパームツリーの実そのものを見る機会は少ないでしょうが、普段食べるポテトチップスやチョコレートに含まれているという話を紹介してもらうと、日本の子供たちにとっても身近にある自分事として捉えることができ、非常に大きな経験知となっています。
森林伐採によって実際に起こっているのは、植物の栽培に化学物質を使うため土壌は元に戻すことが出来なくなり、森林が復活できないほど地球環境が壊されているという問題です。1950年以降、地球の森林は50%減少しています。こうした問題は日経新聞などでも報じられているはずですが、なかなか自分事として捉えられない問題だと思います。世界で何が起こっているかといった問題を、子供たちに小さいころから知らせておくのは非常に大事だと考えており、毎日ライブで子供たちに知ってもらえる環境設定をしています。
我々のメインのターゲットは、アルファー世代と呼ばれる小学校や中学校に上がる前の世代の子供たちです。この世代の子供たちに向けてコンテンツを提供していますが、もう一つ、ミレニアル世代と呼ばれる、37歳の私と同じかその前後の世代の方々、これからの社会をけん引していく方々の教育にも役立つサービスを提供しています。
世界中で様々な価値観を持つ人たちがいる中で、多様な価値観を持つ人たちのことを子供の時に知っておくのは非常に大事なことだと思っております。子供のうちにすべて学べることではありませんが、将来大人になった時に、世界中の人たちと円滑にコミュニケーションが取れるようにしていくことを目指しております。
ありがとうございました。
Q&A
Q: 世界の人たちが動画に登場する時、言葉は翻訳されるのでしょうか。
A: 基本的には英語です。Mimmyちゃんというパペット人形が部分的に通訳して、子供たちに分かるようにしています。
Q: 普段目にするのとは違う世界地図を見た気がしますが、意図されてのことですか。
A: 意図していません。普段子供たちには、日本が真ん中にある世界地図を使って、今日はこの国に行ってみようと案内しています。
Q: 世界とつながるときは、基本的に生放送ですか。
A: 基本的に全部生放送です。生放送であれば、子供たちが参加できます。それが大事だと思ってサービスを展開しています。
Q: 子供が質問することはありますか。
A: 驚かれるかもしれませんが、ほぼ全員が質問します。KPIとしてユーザー挙手率を取っているのですが、常に7割を超えるユーザー挙手率が我々の設定しているKPIです。それなりに意識が高い子供が多いのは確かですが、心理的な安全性が担保されると、子供たちは自分から積極的に参加するようになります。
Q: 親は関与しなくてよいのですか。子供だけで良いのですか。
A: 基本的には子供だけでできます。iPadとかですと子供たちは画面をタッチするだけで操作できるので、皆さん自分で操作しています。たまに3歳、4歳くらいのお子さんがいると、親が横にいて一緒に相談しているような感じです。親御さんには映らないようにと案内しています。たまに、質問したくなる親御さんがいますが、メッセージでご遠慮くださいというようなやり取りをしています。
Q: 以前インドネシアに住んでいたことがありお話に親近感を覚えましたが、環境汚染に焦点を当てたプログラムはあるのでしょうか。
A: インドネシア現地の子供が環境汚染をどの程度知っているかというと、先ほどのパームツリーの例でいえば、あの農園栽培のエリアでは平均寿命が短いというエビデンスがあり、子供たちは皆知っています。身体に悪いと分かりつつ働いているというのが現状です。Mimmyアドベンチャーというサービスでは、サステナビリティの観点で企業から発信してもらう取り組みをスタートしています。今年の4月からは各業界を代表する企業に入っていただき、金融リテラシーの向上や、地球環境やCO2削減への取り組みといったコンテンツを開始するところです。
