第1745回例会:2026年1月15日(木)

今回の卓話

「令和の女子プロレス」

女優・アクトレスガールズ
福永 莉子 様

皆様、初めまして。ただいまご紹介にあずかりました、私、アクトレスガールズ第7代AWGシングル王者の福永莉子です。よろしくお願いいたします!
さて皆様、いきなりですが、女子プロレスを実際に会場で見に行ったことがあるよ!という方はいらっしゃいますか?……あまりいらっしゃらないようですね(笑)。今日はこのようなチャンピオンベルトを巻いた格好で喋らせていただきますけれども、皆様リラックスして楽しんでいってください。
今日は私が所属している「アクトレスガールズ」という、ちょっと変わった団体の活動と、今の女子プロレス界が令和の時代にどう変わってきているのか、というお話をさせていただきたいと思います。

■女子プロレスの歴史:昭和の熱狂が生んだ伝説

まず、女子プロレスの歴史からお話しします。女子プロレスといえば「昭和」の熱いイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
1954年に初めて日本で女子プロレスの興行が行われましたが、当初はなかなか安定せず、消滅と再生を繰り返す時代がありました。当時はまだ「女性が戦うなんて」という社会的な背景もあり、今ほど広くは受け入れられていなかったんですね。
潮目が変わったのは1968年、「全日本女子プロレス(全女)」の設立です。ここから一気に盛り上がりました。皆様もご存知かと思いますが、1970年代には「ビューティー・ペア」のジャッキー佐藤さんとマキ上田さんが大人気になり、リング上で歌って戦う「アイドル路線」が確立されました。
そして1980年代、社会現象を巻き起こしたのが「クラッシュ・ギャルズ」です。ライオネス飛鳥さんと長与千種さん。このお二人は本当に凄まじい人気で、プロレス界を一変させました。実は私、デビューした時にライオネス飛鳥さんからお花をいただいたことがありまして…今ではもう伝説のレジェンドです。このクラッシュ・ギャルズと、ダンプ松本さんのような強烈な悪役(ヒール)がぶつかり合う、善悪のはっきりした構造が、子供から大人までを本気で熱狂させたのが昭和のプロレスでした。

■アクトレスガールズの誕生:プロレスの枠を飛び出した理由

その後、プロレス界も低迷期を経験しますが、2015年に私たちの団体「アクトレスガールズ」が設立されました。私たちの最大の特徴は、団体名が「アクトレス(女優)」と「リング」を掛け合わせた造語である通り、メンバー全員が女優や声優といった「表現者」であることです。
実は私たちは4年前に、プロレス団体としての枠組みをあえて脱退しました。それは、私たちが「お芝居として、エンターテインメントとして戦いを見せる」ということを公表するためです。 「台本がある」「勝敗が決まっている」と言うのは、プロレス界ではかつてタブーとされてきました。でも私たちは、女優がプロレスという技術を使って行う「フルコンタクトアクション」を、一つの新しいエンタメジャンルとして確立したかったんです。だからこそ、プロレスラーではなく「アクトレスガールズ」という独自の職業として活動しています。

■独自の「ポイントマッチ制度」と「アクトリング」

私たちの活動には大きく分けて2つのジャンルがあります。
一つは「アクトレスリング」。一見すると普通のプロレスの試合ですが、独自の「ポイントマッチ制度」を導入しています。これは実力だけでなく、練習への努力、集客やグッズの売り上げ、そして「運」までをポイント化して評価する仕組みです。会社でいう昇進試験に近いかもしれません(笑)。私は去年、この厳しいポイントを積み重ねて最高峰のベルトを2025年12月20日に勝ち取ることができました。ほぼ毎週のように試合がありますが、負けたらこの場にベルトを持ってこられないなと思っていたので、今日は無事にチャンピオンとして登壇できてホッとしています!
もう一つが「アクトリング」です。これは、リングの上でお芝居をする「演劇」です。脚本家や演出家がつき、約1.5〜2時間の公演の中で物語が進み、その流れの中でプロレス技を使って戦います。360度から観客に見られるリングという特殊な舞台で行う、全く新しいエンターテインメントです。

■「人間、やればできる」を証明したい

「お芝居なら痛くないんでしょう?」と言われることもありますが、そんなことはありません。リングの下は鉄骨と木材とかですし、受け身を一つ間違えれば大怪我をします。練習を始めた頃は、ロープの跡で全身が痣だらけになります。
私自身、元々は全くの運動音痴でした。それでも、ビシバシ叩き合うのではなく「みんなができるまで教え合う」という団体の文化の中で、必死に練習してチャンピオンまでたどり着けました。「人間やればできるんだな」ということを、私自身が一番感じています。
今、プロレス界は再び熱を帯びています。メディアでも女子プロレスラーを見かける機会が増えました。私たちは、この活動を通じて日本を元気にしたいと思っています。私たちの泥臭く、全力でぶつかり合う姿を見て、一人でも多くの方が「明日からまた頑張ろう」と思ってくださるなら、これ以上の喜びはありません。

■ぜひ、会場で生のアクションの迫力をご覧ください。

現在は毎週のように試合や公演を行っています。東京だけでなく、大阪や他県、海外など、野外・屋内問わずどこへでも駆けつけます!お手元に名刺を置かせていただきましたので、もし興味を持っていただけましたら、ぜひ一度会場へ遊びに来てください。生のアクションの迫力は、きっと皆様の想像を超えているはずです。
これからも、令和の女子プロレス、そしてアクトレスガールズを全力で盛り上げてまいります。本日は本当にありがとうございました!