第1748回例会:2026年2月12日(木)

今回の卓話

共に生きる社会を目指して ~スペシャルオリンピックスの挑戦~

認定NPO法人 スペシャルオリンピックス日本・東京 理事長
真壁 理 様

皆さま、こんにちは。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。スペシャルオリンピックス日本・東京(SON・東京)の真壁でございます。

「スペシャルオリンピックス(SO)」という活動をご存知でしょうか。これは、知的障害のある人たち(「アスリート」と呼びます)に継続的なスポーツトレーニングと、その成果を発表する場としての競技会を提供している国際的なスポーツ組織です。ケネディ元大統領の妹、ユニス・ケネディ・シュライバー夫人がメリーランド州で開いたデイキャンプから始まったこの活動は、現在では世界174カ国、約520万人が参加する大きなうねりとなっています。

日本では1993年に細川護熙元総理の妻、細川佳代子氏の手によって本格的なスタートを切り、翌94年には東京での活動も始まりました。現在では、日本全国47都道府県に拠点(「地区組織」と呼びます)が広がり、約8,000名のアスリートが活動しています。東京の地区組織であるSON・東京には現在、約1,000名のアスリートが在籍し、17種類のスポーツプログラムのほか、絵画や合唱といった6種類の文化プログラムに取り組んでいます。

私たちの活動の目的は、単にスポーツを楽しむということだけではありません。スポーツを通じて、アスリートが「自立」し、「社会に参加する」機会を作ること、そして何より、障害のあるなしにかかわらず、誰もが共に支え合って生きる「インクルーシブな社会」を構築することが、私たちの最終的なゴールです。

スペシャルオリンピックスでは4年に1度、夏季と冬季の全国大会(「ナショナルゲーム」と呼びます)を開催しています。ここで選抜されたアスリートは、その翌年に開催される世界大会(「ワールドゲーム」と呼びます)へと派遣されます。
そんな夏季競技のナショナルゲームが今年2026年、ここ東京で開催されます。6月と9月のそれぞれ3日間、全国から約3,000名のアスリートとコーチが集結し、ボランティアを含めると約6,000名がそれを支えるという一大イベントです。

皆様にぜひ知っていただきたいのは、この活動が約800名のボランティアの献身的な努力によって支えられているということ。そして、そうした現状の力だけでめざす目的を達成するのは、決して簡単ではないということです。だからこそ今、皆さまにお願いしたいのは、まずは「知っていただくこと」です。知的障害のある人が、どのように人生を楽しみ、何に挑戦しているのか。一度で構いませんので、ぜひ見学にいらしてください。彼らと付き合うことがどういうことなのか、その体験こそが、共生社会への第一歩になると信じております。6月と9月のナショナルゲームは、そのとっかかりとして絶好の機会です。ご観覧をご希望の際は、事務局までお声がけいただけましたら幸いに存じます。

今後とも、知的障害のある人たちが「自分たちは社会の一員なんだ」という自覚と誇りを持って生きていけるよう、温かいご支援、ご指導を賜りますようお願い申し上げます。本日は誠にありがとうございました。